(※本記事は2024年3月29日にメルマガで発行された内容のものです。最新の情報を受け取りたい方はこちらから)
本日は本当は怖いマーケティングの話をします。
タイトルがおどろおどろしいのですが、別に怖がらせたいわけではなくて、マーケティングのもっとディープな話をしようかなと思い、今回はこのテーマにしました。
では具体的には何を話すかというと、『流行』についてです。
『流行』を理解することができれば、ビジネスは波に乗ることができるので大きく稼ぐことができます。
また、商品・サービスのブランドとしての認知度も一気に上がりますよね。
なので、『流行』を捉えることは重要な課題なのですが、何が問題かと言うと
”どうやって流行を捉えるのか”
ここが誰もが頭を抱える所なのです。
そのため、偶然流行を捉えることができてドカン!と売上を上げても、その理由がわからずに一発屋になってしまう人が多く存在しています。
理由がわからなければ再現性がないですからね。
しかし、理由がわかれば、再現性ができるので”ノウハウ”として昇華することができます。
これから話す内容は再現性があるので、あなたが身を置く業界がどんな業界であっても活用することが可能です。
なので、繰り返し読みながら実践してみてください。
まず、この流行について、もっとも重要な点から話します。
それは
『流行は上流で作られる』
ということです。
流行はなんとなーく過去の流れから作られるのではありません。
流行を作っている人たちがいるということです。
ではそれは誰か?というと、それが上流、つまり、業界の大御所、インフルエンサーになります。
わかりやすいのは雑誌のVogueです。
毎年これが流行るというのを雑誌で取り上げていますが、それはトップデザイナーが
「これよ」
と決めたら、それが流行になるのです。
そして、上流で決まると、そこから段々と下流へ流れていきます。
ファッション業界で言えば、
「今年はこれね」
と言われたら、SNSや雑誌でそれが拡散していき、業界の2番手や3番手などがみんな同じことを言い出すことで流行がうまれるというカラクリです。
つまり、業界の大御所、インフルエンサーを見つけることができれば、事前に流行を読むことができるということでもあります。
では、この流行を捉えることがどのようにメリットになるかについてを話したいと思います。
メリットは2つあります。
①事前に流行を捉えることができる
事前に流行を捉えることで、次にこれがくると商品を開発したり情報発信することができます。
これはかなりのアドバンテージです。
他の発信者よりもいち早く目立つことができますからね。
②戦略が組みやすくなる
たとえば、ダイエットの業界である流行があるとします。
すると、ここであなたは2つの戦略を考えることができます。
一つ目は、相乗り戦略。
いわゆる順張りというやつで、流行に乗る戦略です。
ただし、ただ乗るだけでは2番手、3番手、それ以降の人たちライバルがわんさかいるため勝てません。
完全に埋もれます。
なので、相乗りするけれど差別化していく必要があるということですね。
たとえば、最近、ビジネス業界の大御所たちは生成AIだと連呼しているため、ガンガン流行っていますが
「生成AIっていっぱいあるけどどこから始めたらいいかわからないですよね?●●業界ではこの生成AIだけ押さえればいいのでその方法を弊社では提供いたしますよ」
みたいな感じで、業界を絞って差別化するなんてことができたりします。
二つ目は、アンチテーゼ戦略。
流行に対して逆張りの主張をして注目を集める戦略です。
たとえば、先ほどの生成AIという流行に対して
「でも生成AIってまだ未発達だからエラーが起きるリスクが大きいです。なのでAIに注力するのは非常にリスクが高いですよ。導入を検討しているのなら、今はこちらにすべきです」
という訴求をするのです。
すると、流行に目を向けている人たちは
「え、、、そうなの?」
と振り返ってこちらに注目します。
こんな風に流行を押さえれば、二つの戦略を考えることができるということです。
ちなみに、流行がで始めた頃は、順張りの戦略が良いです。
まだ目立ちやすいからね。
かなり一般化している状態であれば逆張りが良いです。
理由はこちらも目立つからです。
以上のことから流行をおさえることのメリットを話してきたのですが、、実はこれらを知っている人はかなり少ないです。
なので、流行元である大御所に辿り着く人はなかなかいなくて、なんとなく流行っているなという空気感に相乗りしているだけの人が多いからです。
当然、埋もれますよね。
見渡すとみんな埋もれているのはそういう理由からなのです。
そして、ここからはディープな話。
実は、対立構造の大御所は裏で繋がっているということです。
この話をする上でまず押さえておかなければならないことは、人間の心理についてです。
それは
『人は価値を理解できない』
ということ。
人は価値を理解できないんですよ。
なので、価値基準を金額で決めています。
興味があるものであれば情報を持っているので相場感を知っていたりしますが、興味の対象外は基本的に価値なんてわからないんですよ。
僕であれば、スーパーカーに興味がないので、価格でしか判断ができません。
それと一緒です。
オタクがなぜあんなにアイドルにお金をつっこむのか、なぜソシャゲに課金しまくるのか、これらの価値は、興味がある人以外はさっぱりわからないのです。
なので、価値が理解できないということは、流行をつくる上流がコレだというと、
その流行は価値が高いと判断します。
まさにプロパガンダの世界ですね。
「今これが流行っているよね」
が、価値を知らない人たちに
”価値があるように感じさせる”
のです。
なので、大御所、インフルエンサー、共に影響力をもつ人は、かなり有利な立場にいることがわかりますよね?
そう、かなり有利なのです。
この大前提の話をした上で次に話をする
”対立する流行をつくっている大御所は繋がっている”
ということですが、たとえ話をします。
ある業界で大御所である佐藤さんはAという流行をはやらせました。
当然、二番手、三番手、それ以降の人たちは口を揃えて
「今はAだよ!」
と主張することで相乗りしました。
佐藤さんはビジネスで大儲けをして、相乗りした一部の人たちは波に乗ったことで成功を収めました。
Aが飽和するくらい流行った頃Aを否定してBだと主張した田中さんという大御所がいたとします。
田中さんはアンチテーゼ戦略をとったというわけです。
すると、Aに対して疑問視していた人やBに興味関心をもった人たちが集まり、瞬く間にBは流行になりました。
今度はBが流行り出したのでやはり二番手三番手が
「これからはBだ!」
と主張して相乗りしてきました。こうして、田中さんはビジネスで大儲けをして、またもや相乗りした一部の人は波に乗って成功を収めました。
こういうことはよくあるのですが、普通に考えたらAを流行らせた佐藤さんと、Aを否定してBを流行らせた田中さんは敵対した構図にみえますよね?
しかし、これは裏で繋がっていてシナリオを書いているケースが多いのです。
何度も言いますが、
『人は価値を理解できない』
ので、流行っているものに対して価値を高く感じます。
そのため、佐藤さんと田中さんは裏で
佐藤「これからAを流行らせて稼ぐから、ある程度きたらそっちはBで稼いでもらっていいよ」
みたいな話し合いがあったりするのです。
…嘘のような話に聞こえるでしょう?
でも、あるんです。
僕は前世でプロデュースをしていた時、顧問として少しだけ関わったYouTube事業を手掛ける会社を持つクライアントがいました。
彼が大々的にプロモーションをする時にブログやコピーライティングで事業をするのはもう時代に合っていないという主張を徹底的にするために、やっぱりそっちの業界の大御所に報告いれてましたもんね。
全然繋がってなさそうなのに結構繋がってるんだなーと思いましたよ。
まぁとは言っても当時はそれくらいしか考えることができませんでしたが(笑)
ちなみにその時は場所はどこかの飲み屋だったと思いますが、即答で
「いいよー」
とだけ言ってました。
この話は、もっと視野を広げると、さまざまなシーンでも使われています。
一番身近なのは政治です。
SDGs、脱炭素、ポリコレ、さまざまありますが、これらは上流が決めています。
そして、どんどん下流へと流れていっているのです。
理由は流行が生まれると、ビジネスが発生するから。
儲かるからです。
なので、SDGsバッジを堂々とつけている人を交流会などで見たりしますが、まぁどこまで理解した上でつけているんでしょうかねぇ。
相乗り戦略をとっているだけのケースも多いので実のところはわかりません。
話が飛躍しすぎたので、ビジネスにまで戻します。
僕は、マーケティングが好きなので、つい流行がうまれると、
「今度は誰がしかけたのかな」
と探すクセがあります。
なので、その商品・サービスに対して素晴らしい!とかの視点で見ていないんです。
そもそも流行を自然発生したものと信じていないからですね。
なんというドライなやつ…。
もちろん、素晴らしい商品・サービスもあるのですが、それは、本人が何か問題や課題を見つけて一生懸命生み出したものなのか、上流が作ったものなのかがわからないからです。
なので、ビジネスをする側である僕らは流行に対して、しっかりとリサーチをしてから仕掛けていく必要があります。
『リサーチが9割』
と言いますが、流行に対してしすぎることはないくらいリサーチをしましょう。
流行を捉えることができれば、あなたのビジネスは次の戦略を考えることが非常に楽になりますし、勝てるゲームになります。
勝てるゲームを続けているとブランドとしての認知度があがり、マーケットが大きくなって、いよいよ自分が流行を作る側にまわることができます。
そうなったら無双です。
なので、流行に敏感になりましょう。
流行はチャンスがいっぱいです。
本日は本当は怖いマーケティングの話を話しました。
(※本記事は2024年3月29日にメルマガで発行された内容のものです。最新の情報を受け取りたい方はこちらから)
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