データが示す未来のビジネス

HEINE

こんにちは、売れる仕組みづくりの専門家の HEINEです。
オンライン起業家コミュニティ「リバタリア」で、フリーランスの人材育成中。元、考古学者。正社員経験ゼロ、豆腐屋のアルバイトがキッカケで起業の道へ進むことになった異色の起業家。> プロフィール

(※本記事は2024年4月21日にメルマガで発行された内容のものです。最新の情報を受け取りたい方はこちらから)

本日はサブスクビジネスの話をします。

サブスクビジネスといえば、ここ最近僕がガンガン推奨している最強のビジネスなわけですが、その理由を大企業のデータを持ってきて話をしようと思います。

割と最近のニュースからリソースを持ってきているので詳しく知りたい人はメルマガを読んだ後に自分で調べてみてください。

では、サブスクビジネスの話をする上で僕が主張しているのは、ひとり起業をする上でコンテンツビジネスはもう終わったよというものでした。

コンテンツビジネスとは、自分の経験や知識を電子コンテンツに変えて販売するというモデル。

電子コンテンツは、PDFや音声、動画などです。

これがひとり起業をするには良いと言われていて、(今も言われてる)みんな副業から始めてるのですが、なぜこれが良いかというと、以下です。

電子コンテンツだから初期コストがかからないことと三ヶ月など短期間で30万,60万と売り上げをあげるという事情から、好きなことや得意なことを無料ではじめられる、SNSを使って集客すれば、副業からでも100万を売ることも難しくないよという主張なわけです。

まぁ、それ自体は間違ってないのですが、(だから昔は僕も推奨していました)、現状は市場自体は大きくならないのにコンテンツビジネスをするライバルが大きく増えたため、市場の取り合いが起きて一人当たりの売上に限界がきていることや、多くの人の収入の低下から高単価商品を購入する人も減少して時流的にミスマッチをしているということがポイントなのです。

まぁこの辺は拙著『週4時間だけ働くひとり起業』を読んでいただければ、詳しく書かれているので興味がある人は読んでください。

本はこちらから。(無料で読めます)

宣伝はここまでにしておいてここからは興味深いビッグデータの話です。

2024年の決算発表でライザップ社はライザップ事業は28億円の赤字を出し、代わりに2022年7月からはじめたチョコザップ事業が1年で80万人に会員数を増やしたという発表しました。

その後も増え続けて、3月末時点では、112万人にまで増えています。(下図)

このことからフィットネス業界のライバルたちを一気に抜かしてぶっちぎりのNo. 1になりました。

カーブスもエニタイムフィットネスもめっちゃ有名なブランドですよ?

なんなら僕は近場にあったのでルネサンスにも通ってました。

トレーニング器具からヨガやピラティグができる処までいたれりつくせりでしたよ。(半年でやめてしまいましたが…)

そんなクオリティの高いサービスを提供している競合たちを一気にぶち抜いたのはなぜか?

というのが本記事のキモの部分です。

まず、ここまでの情報を整理すると、ライザップは結果にコミットのライザップ事業よりも低価格でサブスクモデルのチョコザップに力を入れ出したということですよね?

そして、これは、短期間で結果を出すライザップはコンテンツビジネスと置き換えることができ、低価格でサブスクでサービスを提供するチョコザップはサブスクビジネスと置き換えることができます。

要は、短期集中型から長期提供型へシフトしたということですね。

コンテンツ→サブスクです。

ここまではいいですか?

ここから深い話になるのですが、

「じゃあとにかくサブスクに変えればいいんでしょ?」

というと、そう簡単な話ではありません。

なにより、ライザップ社自身が、チョコザップを始めると言ったら株主たちに

「一生黒字化しないから辞めとけ」

と言われたらしいですから(汗)

それだけリスクに”思われていた”ということですね。

でも結果を見てみると?

恐ろしいスピードで成功しています。

それは、色々な成功要因があると言われてますが、多くの人が言われている成功要因と僕の考えをミックスしてお話しします。

この話は、サブスクビジネスの優位性とサブスクビジネスをする上でどんな風に組み立てればいいかにつながってくるのでしっかりと押さえて下さいね。

目次

ヒット要因① ターゲットはライト層

チョコザップはその名の通り、スキマ時間とかにジムにいけるということで、

・ジムに通っていたけれど辞めた人
・ジムに継続的に通うことができない人

を狙ったと言われています。

ジムに通っていたけれどやめた人…

まさに僕ですね(笑)

この人たちはジムに通っている人より圧倒的に人数が多いのと、競合のジムは、継続的に通うガチめの人が多いため、見込み客がかぶらなかったということです。

ヒット要因② 手軽さ訴求のコンセプト

着替え不要、洋服そのまま、入館から5秒でスタート、こんなキャッチコピーでブランド認知をしていたので、まさにジム通いに挫折した人からしたらハードルが低くなったことが成功の要因だと言われています。

チョコザップはその手軽さからコンビニジム(コンビニのように気軽に入ることができるジム)を目指していると言ってますしね。

しかも、この手軽さには価格も入っているため、入会に対するハードルも低くなっているのもポイントですね。

現代人は、とにかく楽を求めるようになっていて、食事も手軽さを求める料理に興味関心がうつり、毎朝流れるTV番組でもだいたい手軽さをうたう家庭で使える器具などがよく特集を組まれています。

朝は一番テレビを見る時間ですからそこで取り上げられているのはそれだけ人々が興味関心があるということですよね。

この手軽さが二つめ。

ヒット要因③ ポジショニング戦略

よくビジネスをする上で空白のポジションを狙えと言われています。

要は差別化しろよってことなんですが、フィットネス業界で競合たちと差別化する上でチョコザップが狙ったのは、以下のポジションです。(下部)

これは、あるマーケターが言っていたことを僕がまとめたものなのですが、なるほどと思いませんか?

こう考えると、業界の大御所ライバルは全然違うターゲットを狙っていたことがよくわかります。

同時に僕がルネサンスを辞めた理由もよくわかるのですが…(くどい)

ま、まぁ僕の話なんてどうでもいいので、要は、ジムを継続できなかった人をもう一度掘り起こしたりしたので、新規市場を開拓したことにもなるのです。

なので、大量のお客さんが集まってきたというのが成功要因の3つめです。

ヒット要因④ ネーミング

これは僕がいつも述べていますが商品の名前には

・ベネフィットが入っていること
・イメージできる言葉であること

が必ず入っていることが重要です。

結局、商品名がブランド認知をした時に一番目に止まる部分なので、名前でベネフィットが伝わらない、イメージできないとなると、お客さんの頭に残らないからです。

『冷えピタ』

とかすごいですもんね。

絶対覚えますし、熱出たらみんな言いますもんね。

それだけネーミングって大切だということです。

その点、チョコザップは”ちょこっと”いう単語が入っています。

なんならロゴマークがちょこっとを表す指のイメージになってます。

ブランドイメージをしっかりと刷り込むためにロゴまで徹底している所が成功の要因4つ目です。

ヒット要因⑤ ブランド認知にお金をかけている

これも集客の設計図でいつも話していますが、集客をする上でまずはブランド認知からはじまるということを言ってますよね。

チョコザップはその点めっちゃ広告費をかけています。

それがわかるのが次の6番目です。

ヒット要因⑥ テストしている

広告費にどれくらい使ったかは広告を見れば見えてきますが、現状わかる情報からは、相当テストをしていたことがわかっています。

それは

・チラシ:500種類以上
・バナー広告:4000種類以上
・LP:200種類以上

これらをテストに使っていたとのこと。

これは月に換算すると

・チラシ:月40
・バナー広告:月130
・LP :月16

これだけテストしていたということです。

…この数値からそのクレイジーさがよくわかると思います。

ちなみに、バナー広告がまとまっていたサイトがあったのでそこから画像を参照するとこのようになっています。

僕もビジネスは小さくテストをくりかえしていくことが大切だと述べていますが、それを巨大な予算を使って徹底しているのですから本当驚嘆に値します。

さらにテストは他に場所にも出ていて、

・サービスエリアに出店
・過疎地域にも出店
・ジムなしチョコザップ(ネイル、エステ、マッサージ機のみ)

など、お客さんのアンケートに応じてテストしてみて、収益が想定より上がれば残し、そうでなければ撤退、ということをしています。

成功の背景には、こうしたテストを徹底的にしているわけですね。

余談ですが、テストをする時に、やっぱりいいのは広告を出すことです。

なぜなら、身銭を切ることで、真剣に検証する為のコピーやデザインにこだわるから。

あとは、当たっているか外しているかが即座に出るというのも大きいですね。

もちろん、無料のSNSでも良いのですが、早いという意味では広告以上のものはないのです。

ヒット要因⑦ 時流に合わせている

ライザップ社の瀬戸社長があるメディアでこう言ってました。

「我々のサービスは、あくまで運動という手段を提供しているのであって体重を減らしたいとか、健康になりたいとかの目的ではありません。なので、時代に合わせて手段は変えていくことが重要だと考えています」

…これ、本当その通りなのです。

目的というのは”ベネフィット”です。

悩みを解決した先にあるベネフィット。

お客さんはそれを手に入れるために商品を買うわけですよね。(マインドセット『商品は壁』)

なので、目的が達成するのであれば、手段(商品)はなんでもいいんですよ。

そして、なんでもいいということは、販売者側は時代に合わせて変えていいということなのです。

瀬戸社長はそれを言っていて、そのため、ライザップ事業よりもチョコザップ事業に力を入れているということなのです。

ちなみに大胆だなと思ったのは、事業をチョコザップに移行するのとテストを同時におこなったこと。

ライザップの店舗をしめて、その場所にチョコザップを置いて売上があがるかを検証しているようです。

…すごいですよね。

以上7つのことがチョコザップが成功した要因です。

この事実と結果をもとに僕はスモールビジネスでも

”短期集中型のコンテンツビジネス”

ではなく、

”長期提供型のサブスクビジネス”

が時流的にマッチしていることを主張しているわけですが、僕が本当に、最も伝えたいのは、瀬戸社長が言っていた、

”目的(ベネフィット)のために提供する手段(商品)は時代に合わせて変えていい”

ということなのです。

僕らは超絶変化の早い時代に生きています。

そのため、今までは当たり前だったこともこれからは通用しなくなることも普通にあります。

あれだけ流行ったあのサービスはどこにいったんだ?なんてことは日常茶飯事で、最近流行りのAIツールではこれが毎日のように起きています。(なので追っても追いきれない…)

それだけ僕らが生きているこの時代は変化のスピードが早いのです。

ということは、、、

時流に合わせて変化することは生存戦略の最重要課題なのです。

なので、ひとり起業をしたい人へ提供する手段はコンテンツビジネスではなくサブスクビジネスが正解という結論にいたるのです。

ちなみに、僕が2月からプロデュースをしているクライアントにはサブスク導入の話はもちろんしていて、導入するにあたってのサービスのネーミングや価格設定、戦略についてを今着々と進めているところです。

では、ここからはサブスクビジネスをするとはいえ、何をすればいいんじゃという話をしていきたいと思います。

あ……ちょっと疲れました?

一度ここで読むのを止めて整理する時間にしましょうか。

ここまでのまとめ

・ライザップ社は2022年7月からチョコザップ事業をはじめ、1年で80万人まで会員増、現在112万人まで増やした

・ライザップ事業よりもチョコザップ事業に力を入れている

・短期集中型のライザップより長期提供型のチョコザップの方が需要がある

具体的に何をすればいいのか?

個人でサブスクビジネスと聞くと大体の人はオンラインサロンを想像するのですが、オンラインサロンはサブスクビジネスの一形態にすぎません。

他にもいろんなタイプのサブスクビジネスがあるのです。

この辺りも拙著に書かれているので詳しくは省きますが、個人ではじめるのなら、”コンテンツ網羅型”のサブスクビジネスですね。

コンテンツ網羅型というのは、サブスクを払ったら、その期間は沢山あるコンテンツを利用できるというサブスクビジネスです。

なので、チョコザップもコンテンツ網羅型です。

ジム、エステ、ネイル、などいっぱいありますよね?

あれらがコンテンツです。

NetflixとかAmazonプライム、これらもコンテンツ網羅型。

個人ではじめるならコンテンツ網羅型がシンプルで始めやすのです。

それと、シンプルなだけでなく手がかからないので自動化しやすいという点もあります。

チョコザップもNetflixもAmazonプライムも定期的なメンテナンスは必要ですが、それ以外はユーザーが勝手にコンテンツを利用している”だけ”ですよね。

なので、手がかからないのです。

その点、オンラインサロンはコンテンツ網羅型だけでなくコミュニティ型も加わっているので、コミュニケーションが必要でやることが増えてしまいます。

なので、オンラインサロンはサブスクビジネスなのですが、コミュニティ型が入っているため、あまりオススメしていません。

ただ、そういうコミュニケーションが楽しいし好きという人であれば良いと思いますよ。

長くなりましたが、以上でファクトから見るサブスクビジネスの優位性とひとり起業ではじめるサブスクビジネスのコツをお話ししました。

(※本記事は2024年4月21日にメルマガで発行された内容のものです。最新の情報を受け取りたい方はこちらから)

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この記事を書いた人

起業プロデューサー。正社員経験ゼロ、豆腐屋のアルバイトがキッカケで起業の道へ進むことになった異色の起業家。現在は「笑顔で助け合うことが当たり前なあらそいのない世界を創りたい。そのために、あなたを誰かの「ヒーロー」にする」を理念に、オンライン起業家コミュニティ「リバタリア」でフリーランスの人材育成につとめている。経歴・実績はこちら

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