(※本記事は2024年月12月2日にメルマガで発行された内容のものです。最新の情報を受け取りたい方はこちらから)
本日はサブスクビジネスに移行するときの注意点や失敗例を話します。
オンラインコンテンツビジネスを拡大させるほど、労働量も増えてしまう、、、
フリーランス起業家には、そんなジレンマを抱えている方が少なくありません。そこで注目されているのが、毎月定額を受け取り、継続的な収益を狙う「サブスクビジネス」です。会員サイトを活用することでサポートレスの仕組みづくりが可能となり、労働量を劇的に減らせるメリットがあります。
しかし、サブスクビジネスへの移行には注意すべきポイントや思わぬ落とし穴も存在します。今回は、失敗例とともに具体的な対策を解説しますので、あなたがサブスクビジネスを始める時、または既存のビジネスをスムーズに移行する時に注意すべきことを解説するので、安定収益の確立に役立ててください。
サブスクビジネス移行の落とし穴
1.会員サイトの準備不足
サブスクビジネスは、商品やサービスを定期的に提供し続ける前提で成り立ちます。しかし、会員サイトを急いで立ち上げた結果、ユーザビリティが不十分だったり、デザインや操作性が使いにくいままだと、お客様が離脱してしまうケースがあります。
失敗例
- アクセスしづらい:パスワードの再発行が面倒、ログインまでに手間がかかるなど。
- コンテンツ整理が不十分:動画やPDFがどこにあるのか分かりにくい。
対策
- 初期構築段階でテストユーザーを募り、操作性やデザインを確認する。
- ページ構成やコンテンツ配置を「顧客目線」で設計する。
特にデザインに関してはかなり気をつけてください。どんなに良いコンテンツであっても、デザインがしっかりしていないと全く見向きもされません。デザインはプロに任せて自分で設計することは絶対にやめましょう。
2.コンテンツの供給不足
「毎月のサブスク料金をもらうからには、定期的なコンテンツ更新が必要」と考えながらも、実際にネタ切れや制作のモチベーション低下などで更新が滞ってしまう例があります。特に多いのはコンテンツのネタ切れですね。サブスクの魅力である「継続提供」が曖昧になれば、解約率が急増してしまうでしょう。
失敗例
- 毎月「新コンテンツを出します」と宣言したのに、2か月目から更新が途絶えた。
- 定期配信にこだわりすぎて質が下がり、期待外れの声が増える。
対策
- 事前に複数のコンテンツをまとめ撮り・まとめ作りしておく。
- 1年分のトピックやテーマを先に大まかに決めておき、計画的に制作する。
- 必要ならば外部ライターやデザイナーを活用し、制作負担を減らす。
3.集客戦略の不備
サブスクビジネスは「一度契約してもらえれば継続収益が入る」というメリットがありますが、最初の会員獲得がうまくいかないと、月額課金のメリットを享受できません。SNSやメルマガなどで地道に告知しても、明確なベネフィットやターゲットの心を動かす仕掛けが欠如していると、入会ハードルが高く感じられがちです。
失敗例
- 「サブスク始めました!」とSNSで投稿するだけで終わり、実際の申込者が数名程度に留まった。
- ビジネスコンセプトが曖昧で、何を提供しているのかわからない。
対策
- ランディングページ(LP)を作成し、メリット・利用フローを分かりやすく提示。
- SNS広告やメルマガのシナリオなど、複数の導線を用意する。
- 無料体験期間や初月割引など、初心者が始めやすいキャンペーンを活用する。
集客するコツは『継続した情報発信』です。会員が目に触れるための発信は毎日しましょう。また、発信も時間を同じにすることが大切です。
これはお店の開店時間を想像すればわかりやすいです。毎日10時に開店するパン屋さんと毎日不定期に開店するパン屋さんではどちらの方がいきたいですか?当然前者です。後者ではいつ空いているかわからないので、お客さんからたちまち信頼を失っていきます。情報発信も同様です。
4.価格設定の誤り
高すぎると新規契約を敬遠され、低すぎると利益率が下がってしまいます。さらに、「価格に対するコンテンツの満足度」がサブスク解約を左右する大きなポイント。適切な価格設定は、ターゲットのニーズや市場価格のリサーチが欠かせません。
失敗例
- 単発販売と同じ値段を月額に設定した結果、コスパが悪いと感じられて解約が続出。
- 低価格にしすぎて、コンテンツ制作やシステム維持にかける余力がなくなる。
対策
- ターゲットの平均支出額や競合他社の価格帯を調査する。
- ベーシックプランとプレミアムプランなど、複数のプランを用意して選択肢を増やす。
特に低単価にしてしまうと、業界の競合からかなり嫌われてしまうので気をつけてください。業界の価格水準が下がるのと同時に、価格競争に入り、利益は下がり、あげく競合から嫌われます。完全に悪手なので気をつけましょう。
5.失敗時の打ち手がない
思うように契約者が集まらなかったり、解約率が想定より高かったりしたときのリカバリープランがないと、慌てて無計画に値下げやキャンペーンをしてしまうリスクがあります。そうなると、ブランド価値の低下や既存会員の不満に繋がりかねません。
失敗例
- 解約率が高くなり、慌てて3割引キャンペーンを始めたが、既存会員からクレームが殺到。
- 契約者数が伸びず運営費用ばかりかかるため、わずか数ヶ月でサービス終了。
対策
- データを定期的に分析(Googleアナリティクス、会員サイトのアクセス解析など)。
- 継続率低下の原因調査→原因別対策(コンテンツ不足、価格不満、サポート不足など)のステップを用意しておく。
- 改善期間を決めて運営することで、焦ってブランドイメージを損なう施策を打たない。
改善案に関しては数字が命です。個人的な感情は抜きにして、数字の意識を徹底してください。感覚的に運営していると、他の人への引き継ぎに影響しますし、売上低下の原因がわからないので、事業の継続は難しいです。
サブスク移行を成功させるためのポイント
1.準備期間を長めに設定
会員サイトの構築やコンテンツの事前制作、価格設定のテストなど、サブスク移行には多岐にわたる準備が必要です。最低でも2~3ヶ月の準備期間を見積もり、テスト運用と調整をしっかり行いましょう。
2.“サポートは不要”。でも「コミュニケーションの場」は確保
完全にサポートをしない形態でも、FAQや定期的なアナウンス、コミュニティ要素(ユーザー同士の情報交換)など、最低限のコミュニケーション手段を用意するとユーザーの満足度は高まりやすいです。逆にないと離脱率に影響します。
3.成功報酬型の外注も検討
コンテンツ制作やマーケティングを内製化できず、忙しさが増してしまう場合は、成果報酬型や月額固定プランでパートナーを探すのも有効です。自分だけではカバーしきれない部分を外注し、専門家に任せることでクオリティの向上や時短を狙えます。
まとめ
サブスクビジネスは、うまくハマれば労働時間を圧倒的に削減しつつ、安定収益を生む理想的なモデルです。ただし、下記のような注意点をしっかり踏まえて進めることが不可欠です。
- 会員サイトのユーザビリティ向上と十分なコンテンツ準備
- 集客導線・価格設定の計画的な検証
- 失敗時に即対応できるリカバリープランの策定
「売上が増えるほど忙しくなる…」という悩みを解消するためにサブスクビジネスを導入するなら、焦らずにPDCAのプロセスを踏んでいきましょう。そうすれば、フリーランス起業家が求める“時間とお金の余裕”を同時に手に入れる最適解となり得ます。
(※本記事は2024年月12月2日にメルマガで発行された内容のものです。最新の情報を受け取りたい方はこちらから)
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